【ネタバレ有】ルフィの新戦闘方法にまつわる「アラレちゃん」と「マスク」からのヒント
※最新話の考察が含まれます。
ジャンプ最新号にて登場した「ギア5」ですが、力の発現方法は悪魔の実の覚醒によるものでしたね。CP9戦で登場したギア2は、血流を早めてこれまで以上のスピードと力を引き出す戦闘が可能に。ギア3では風船の容量で体内に空気を送り込んだ巨大化、またギア4ではゴムの伸縮性に武装色の覇気を加えた戦闘スタイルに。いずれも、一般的な“ゴムの性質”のもとに成り立つ、読み手側の理解の範囲内であったと思います。
一体、次のギア5ではゴムの性質を活かして、どんな風に戦闘スタイルが変化すんだろうと思考を巡らせていました。考察界隈では、超人系における能力の覚醒の事例を元に、「周りの物もゴム化させて戦うスタイル」になるだろうとの意見が散見されました。その点に限り、結構な人数が正解していたと思います。
当ブログ著者は、ドラゴンボールGTのゴジータSS4が好き。据え置き機やアーケードゲームではそればっかり使っていました。腕を組み足技で敵を弄ぶ様は、まさに最強。
尾田先生も鳥山先生をリスペクトされているので、主人公が強くなればなるほど容姿も戦闘もかっこよくなっていくと推察していました。
ルフィのギアも上がれば上がるほど、容姿とクールな戦闘スタイルに磨きがかかってくるのかと胸が弾んでいましたが、期待を裏切ってくるのが尾田先生。
ルフィの悪魔の実の枕詞は…
五老星のひとり:「“世界で最も…ふざけた能力”だと聞いている…‼︎」
最もふざけた能力
諸説ありますが、表向きのラスボス説に多く散見される「黒ひげ」。
ティーチはサンジと並ぶかそれ以上の悪魔の実オタクと評されています。
そんな彼は、エースとの決闘の際にヤミヤミの実をこのように表現したのです。
最も凶悪な能力
実の能力が凶悪なのか、食べた人間が凶悪な人格であったのか定かではありませんが。
悪魔の実の説明において、「最も」という言葉が枕詞につくものは多くないでしょう。
ですから、黒ひげvsルフィの対戦が実現したのなら、
最も凶悪な能力vs最もふざけた能力
この構図が実現されますね。
「最も凶悪な能力vs〇〇〇〇な能力」
ここを考察しようとすると、ドラゴンボールから考えれば「最強な能力」とか、「最も善良な能力」なのかと考えてしまいますが、ゴムゴムの実(正式:ヒトヒトの実モデル「ニカ」)の戦闘方法は、「漫画」もしくは「トゥーン」における“ギャグチック”なスタイルでした。
凶悪の対義語に、まさか「ふざけた」がくるとは。「最凶vs最強」の構図を作りたがる少年漫画のセオリーをぶち壊してくるあたり流石尾田先生ですよね。尾田先生にとって悪への対抗策とは「暴力」などの力ではなく、「ユーモア」である。ルフィを通してそんな哲学が垣間見えますよね。
しかし、「ユーモアのもと広がる戦闘」が如何せん想像し難いのです。
名作「マスク」と「アラレちゃん」から考察できるギア5の戦闘方法
「マスク」では気弱な主人公がマスクと呼ばれる仮面を被ることで、他者の人格と常軌を逸した能力が宿り、問題をおこしながらも多様な壁を乗り越えていきます。
ここで注目すべきは、
まるでスマイルの副作用かのごとく、ことあるごとに「あっひゃっひゃ…!」と大笑いするルフィ。カイドウがホロブレスを繰り出した際、ルフィの戦闘では類を見ない目玉が飛び出す表現。マスクの表現でありがちな立ち回りが見受けられます。
マスクの主人公だって、シリアス気味なシーンであっても、驚いたのなら目を飛び出しますし
一見、武器なしでも「ユーモアさえ感じられれば」、何もないところから大量の銃が出てきます。戦闘だってなんだって、ユーモアさえあればOK。それがギア5の戦闘における前提条件なのかもしれません。
あんなに苦戦していたカイドウをブンブン振り回したり、地面を掴みまくり上げてホロブレスを弾き返したりと、行っていることがギャグ漫画のそれです。
アラレちゃんでも同じシチュエーションが散見されます。
単純な戦闘能力もあるアラレちゃんですが、ドラゴンボールとコラボした際のことです。サイヤ人の王子、ベジータ様との戦闘で…
この通り。
ある種、ギャグ漫画を土俵にしてしまえば怖いものなんてない。
ちょっと古いジャンプ漫画に「ラッキーマン」という作品もあります。どんな敵な困難でも、運だけで敵を倒すがコンセプトです。目には目を、歯には歯を。ではなく、目には愛(Eye)でもよくなったわけです。()
ギャグ漫画やトゥーン調に戦闘ができるようになったルフィはある意味、最強になったと言えるでしょう。ギア5で繰り出す技として考えられるのはゴムで分身をつくる、吹き出しや効果音で攻撃するなどでしょうか。
ワンピースフィルムGOLDで出てきた「バカラ」もまた、それに近しい匂わせだったのかもしれません。どんなことでも面白おかしく解決してしまうルフィの覚醒した能力は、「ラキラキの実」の上位互換とも考えられますね。
ヤミヤミで能力を無効にされることが優先されるのか、ルフィのふざけた能力が優先されるのか。トレーディングカードゲームみたいで考察に拍車がかかりますね。
ユーモアの戦闘といえば、我らが「ゴット・ウソップ」。力をとんちや嘘で対抗した彼が神と称されたのもニカの能力の伏線だったと言えるでしょう。ウソップの今後にも期待です。